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支援団体の紹介|一人で申請が不安なときの相談先

更新日:2025年11月13日

相談者に寄り添う支援団体スタッフのイメージ

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「生活保護の相談に行きたい。でも、福祉事務所に一人で行くのはこわい」「前に一人で行ってみたけれど、うまく話せずに諦めてしまった」——そんな不安やつらい経験を抱えている方は少なくありません。

このページでは、生活保護の相談や申請の場面で、あなたのそばに立って支えてくれる支援団体の存在について、やさしく紹介します。特定の団体名ではなく、「どんな支援をしてくれる人たちがいるのか」「どんなときに頼ってよいのか」を知ることを目的としています。

支援団体とは?一人で抱え込まないための相手

ここでいう「支援団体」とは、生活に困っている人や、制度の使い方が分からない人の相談に乗り、必要に応じて役所への同行や情報提供を行っているNPO・市民団体・ボランティアグループなどのことです。

多くの支援団体は、生活保護だけでなく、住まい・仕事・医療・家族関係など、複数の問題が重なっている人の話を聞きながら、「どこから手を付けたらよいか」「どの制度が使えそうか」を一緒に考えてくれます。

なぜ「一人で福祉課に行く」のが不安なのか

生活保護の相談窓口である福祉事務所は、初めて行く人にとってはとても緊張する場所です。

  • 自分の生活状況を詳しく聞かれるのが恥ずかしい
  • うまく説明できる自信がない
  • 過去にきつい言葉をかけられた経験があり、トラウマになっている
  • 「迷惑な人だと思われるのでは」と不安になる

こうした気持ちは、とても自然なものです。だからこそ、「一人で全部を背負って行かなくてもいい」「隣にいてくれる人がいてもいい」という発想が大切になります。その役割を担ってくれるのが、支援団体です。

支援団体はどんなことをしてくれる?

支援団体によって活動内容はさまざまですが、多くの団体が共通して行っているのは、「話を聞くこと」と「相談者が自分の力を発揮できるよう横で支えること」です。

福祉事務所への同行支援

「一人で行くのが心細い」「前に一人で行ったら、うまく話せずに諦めてしまった」という人にとって心強いのが、同行支援です。

同行支援といっても、支援者があなたの代わりにすべてを話してくれるわけではありません。多くの場合、次のような形でサポートしてくれます。

  • 相談窓口まで一緒に行き、隣の席であなたの話を見守る
  • 事前に「何を伝えたいか」を一緒に整理してくれる
  • 職員の説明が難しいとき、後からかみ砕いて説明してくれる
  • 気持ちが動揺してうまく話せなかったとき、フォローの言葉を添えてくれる

隣に誰かがいてくれるだけでも、緊張は大きく和らぎます。「自分一人で戦わなくてよい」という感覚を持てること自体が、大きな支えになります。

書類や説明内容の整理を手伝ってくれる

生活保護の相談や申請では、収入・支出・預貯金・家族構成・健康状態など、たくさんのことを聞かれます。頭の中だけで整理するのは難しく、「何から話せばいいか分からない」という声も多く聞かれます。

支援団体は、次のような形で整理を手伝ってくれます。

  • 家計の状況やこれまでの経緯を一緒に紙に書き出す
  • 役所に持っていくとよい書類(通帳、給与明細、領収書など)を一緒に確認する
  • 「この部分は正直にこう説明しましょう」と、伝え方を一緒に考える

こうした準備があるだけで、相談当日の不安はぐっと減ります。「準備を手伝ってくれる人がいる」というだけでも、大きな安心材料になります。

一度却下された人こそ、支援団体に相談してほしい理由

「以前一度相談に行ったけれど、『この条件では難しい』と言われて諦めてしまった」「門前払いのような対応をされて、それ以来行けていない」という人もいます。

しかし、生活保護は法律に基づく制度であり、担当者との相性や、そのときの説明の仕方だけで全てが決まるべきものではありません。支援団体に相談すると、

  • そのとき何が問題になったのか
  • どの情報がうまく伝わっていなかったのか
  • 今の状況なら、どんな説明や手続きが考えられるのか

といった点を一緒に振り返ることができます。場合によっては、改めて相談し直すことで、結果が変わる可能性もあります。

一度の却下やつらい対応で「自分には権利がないんだ」と決めつけてしまう前に、第三者の目線で話を聞いてもらうことは、とても大切です。

家族に言えない・誰にも頼れないときに

生活保護のことを家族や友人に話すのは、とても勇気がいることです。

  • 心配をかけたくない
  • 反対されたり、責められたりするのがこわい
  • 周りに知られたくない

そんな気持ちから、「誰にも言えない」「一人で抱え込んでしまう」という人は少なくありません。

支援団体は、あなたと利害関係のない第三者として、偏見なく話を聞いてくれます。泣いてしまっても、言葉が詰まっても、大丈夫です。話したくないことを無理に聞き出すのではなく、あなたのペースで話をすることを大切にしてくれる団体も多くあります。

「身近な人には言えない。でも一人で抱えるのも限界だ」と感じたときこそ、支援団体という選択肢を思い出してみてください。

具体的な団体名はこのページでは挙げていませんが、多くの地域に、生活困窮者支援や生活保護相談を行う団体があります。探すときのヒントとして、次のような方法があります。

  • お住まいの自治体名と「生活困窮 相談」「生活保護 支援」「NPO」などのキーワードで検索する
  • 地域の社会福祉協議会や、無料法律相談の窓口に「相談先を紹介してほしい」と伝えてみる
  • 地域のボランティアセンターや市民活動センターで、生活相談を行っている団体がないか聞いてみる

当サイトでも今後、地域ごとの支援団体や相談窓口をデータベース化し、検索しやすい形で紹介していく予定です。少しずつ情報を整えていきますので、必要なときに活用していただければ幸いです。

まとめ|「助けて」と言っていい。あなたは一人ではありません

生活保護の相談や申請は、決して軽い一歩ではありません。経済的な不安だけでなく、「迷惑をかけるのでは」「甘えていると思われるのでは」といった葛藤を抱えながら、それでも行動しようとしている方も多いはずです。

そんなときに、支援団体はあなたを責めるためではなく、支えるために存在しています。一人で福祉事務所に行かなくてもいい。一度うまくいかなかったとしても、あきらめずにもう一度相談してもいい。そう思えるだけで、心の負担は少し軽くなります。

このページを読んで、「自分も誰かに相談してみてもいいのかもしれない」と感じたなら、その気持ちはとても大切な第一歩です。あなたには、助けを求める権利があります。そして、その声に応えようとする人たちが、必ずどこかにいます。

どうか一人で抱え込まず、使える制度や支援を上手に利用しながら、少しずつでも安心できる生活に近づいていけますように。